ゴジベリーとクコの実は同じ? どんな効能が期待できる?
最近「ゴジベリー」という名前をよく見かけますね。ミランダ・カーさんやマドンナさんなど、美容と健康に人一倍気を使っているセレブたちがこぞって食べているあの食材です。
実はこのゴジベリー、私たちもよく知っている「クコの実」と同じものであることをご存知でしたか?
クコの実は、古くから薬膳料理や漢方薬に使われてきました。そのすぐれた薬効に注目したセレブたちが、食生活に取り入れるようになりました。
以下では、あなたの知らない「ゴジベリー」の深堀り情報をご紹介します。
ゴジベリーはどんな食べ物?
ゴジベリーは、クコの木になる果実の総称です。
「クコの実」「ウルフベリー」など、国や地域によって違う呼び方もありますが、食材としてはまったく同じものです。
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クコの原産地は中国です。
トマトやジャガイモと同じナス科の植物で、分類学上はクコ属になります。
クコ属の木は、産地によって大きく2つの学名にわかれます。
1つ目が、「Lycium chinense」 。中国名は「枸杞(くこ)」。広く中国全土で育つ種類のクコを指します。
2つ目が、「Lycium barbarum」。 中国名は「寧夏枸杞(ねいかくこ)」。中国内でもとくに寧夏地方で育つ種類です。
一般に流通しているクコの多くは「Lycium chinense (枸杞)」です。
これは値段も比較的安く、私たちも日々の食卓に取り入れやすいものでしょう。
他方、「Lycium barbarum(寧夏枸杞)」は、クコのなかでも最高級品とされており、高級薬膳料理や漢方薬に用いられます。
最近日本でも話題になってきた「ゴジベリー」もクコの実と同じですので、もともとの原産地は中国です。
ただ、海外のセレブが盛んに摂取しているゴジベリーはヒマラヤ産が多いとされています。
『ゴジベリーの食べ方は?おすすめで簡単にできるものを紹介!』
ヒマラヤ産ゴジベリーは、なぜセレブたちに注目されているの?
先ほど寧夏産のゴジベリーが最高級品だと書きましたが、それはなぜかというと土地の風土に由来します。
寧夏地方は標高1200メートル前後という場所にある高原地帯。夏は酷暑、冬は寒さの厳しい土地です。
そのため植物も過酷な自然環境から身を守るべく、ビタミンやカロチンといった抗酸化物質をたくさん作り出そうとします。
だから寧夏産のゴジベリーは栄養価の高い貴重品として扱われてきたわけですね。
ところが、ヒマラヤの自然環境は寧夏よりはるかに過酷です。
エベレストを筆頭に「世界の屋根」と呼ばれる8000メートル級の山々が密集する場所です。猛烈な紫外線、希薄な酸素、そしてあの寒さ。
ヒマラヤは、アフリカの砂漠や北極・南極などと並んで、植物が育つにはあまりにも厳しすぎる環境なのです。
当然ヒマラヤで育つゴジベリーは「ものすごく頑丈」です。さまざまな刺激から体を守るために、いろいろな栄養素や抗酸化物質を大量に作り出し、蓄えます。
ヒマラヤ産に限らず、ゴジベリーは真っ赤な色をしていますね。あれは紫外線の害を防ぐカロチンが豊富に含まれているからです。カロチンは抗酸化物質の代表的な成分です。
ストレスなどが過剰になると、体内の酸素が「活性酸素」に変化します。活性酸素は体外から侵入してきたウィルスや雑菌を攻撃する大切な役割を担っていますが、増えすぎると正常な組織まで攻撃してしまい、病気や老化の原因となります。
カロチンのような抗酸化物質は、増えすぎた活性酸素を無毒化するので、病気や老化の過度な進行を食い止めることができるのです。
抗酸化物質のほかにも、ゴジベリーにはたくさんの栄養が詰まっています。
ビタミンCをはじめとするほとんどのビタミン類が含まれており、女性には嬉しい美肌効果が期待できます。
鉄分・亜鉛・マグネシウム・食物繊維など、人間の体が生理機能を正常に維持するために不可欠な栄養素もしっかり含まれています。
このように、ゴジベリーは美容と健康を保つ即戦力となる食べ物です。
それもそのはず、ゴジベリーは、人間が率先してとるべき「スーパーフードベスト10」のひとつなのです。
スーパーフードをざっくり定義すると、「ビタミン・ミネラル・アミノ酸など、人間が生きていくうえで不可欠な栄養素がバランスよく豊富に含まれている食材」をいいます。
地球上には数え切れないほどのスーパーフードがあるのですが、そのなかでも特に優れた効能を持つ選抜メンバー10品目のなかにゴジベリーが選ばれているのです。
そのゴジベリーのなかでも最強の品種が「ヒマラヤ産ゴジベリー」というわけですから、セレブたちがこぞってヒマラヤ産ゴジベリーを食生活に取り入れているのは当然かもしれませんね。
※なお、ゴジベリーには、陣痛促進作用のある「ベタイン」が少量ですが含まれています。あまり過度に心配することはありませんが、念のため、妊娠している方は避けたほうがよいでしょう。
ゴジベリーを毎日の食卓にかしこく取り入れるには?
ヒマラヤ産ゴジベリーがすごい食品であるといっても、日常的に食べるにはお値段が・・・と心配する人も多いことでしょう。
実際、大手の通販サイトでも、1キロあたり2500円から3000円くらいで手軽に買えるゴジベリーは、ほとんどがごく普通の中国産(Lycium chinense)です。
中国産でも最高級品である寧夏産(Lycium barbarum)はかなり価格が上ってしまいます。
また、寧夏産ゴジベリーは、もともと漢方薬や薬膳料理の食材ですので、一般の食卓まで流通することはあまりありません。
他方で、ヒマラヤ産ゴジベリーは、セレブ愛用のニュースが広まるにつれて、アメリカのサプリメント製造企業などが現地での生産・収穫を推進するようになったため、市場に出回る量は年々増大しています。
ただ、供給を上回る需要があるため、今のところは価格も高騰しています。
また、実際の商品にヒマラヤ産ゴジベリーがどこまで使用されているかというと、かなり疑ったほうがよいでしょう。
とりわけジュースやサプリメントで販売されている商品のなかには、「ゴジとは、ヒマラヤ原産の植物です。」などと紛らわしい説明がされているのを見かけることもあります。
原産地がどこかということと、その商品に使われているゴジベリーの産地がどこかということは、まったく別の話ですので注意が必要です。
ある通販サイトでは、1リットルで1万円もするゴジジュースが「ヒマラヤ産であること」を看板にして堂々と売られています。それを愛飲している方によるレビュー記事なども数多く見かけます。
しかし、もしその原料がヒマラヤ産でなかったとしたら・・・。
最悪の場合、ゴジベリー以外の果実がたくさん使用されていたとしても、私たち素人がそれを見分けることなんてできません(ジュースの色や味なんていくらでも加工できます)。
そこでおすすめしたいのは、乾燥させたゴジベリーです。
この商品も、ヒマラヤ産かそうでないか区別することはできません。ですが、クコの実の原形そのままでパックされているので、少なくとも別の果実が混ざりこむおそれはありません。
ゴジベリー(クコの実) 250g
乾燥させたゴジベリーは、たいてい「クコの実」という商品名で販売されていて、安い店舗では1キロ2500円くらいから買うことができます。1キロのクコの実を食べるのはけっこう大変ですよね。
自家製ジュースやヨーグルトに混ぜたり、ケーキやお粥にトッピングしたりしても2~3ヶ月はかかります。それでも、美容や健康に効果的な成分は十分にとることができます。1ヶ月1000円程度のコストなら、長く続けることができるので経済的です。
本日のおさらい
最近流行のゴジベリーがすごい食材であること、おわかりいただけましたか?
気になった方は、
『ゴジベリーの食べ方は?おすすめで簡単にできるものを紹介!』
ぜひともゴジベリーを身体の中に摂取してあげて下さい!
スーパーフードの恩恵を受けるためには、少しずつでもいいので毎日続けて摂取することが大切です。産地によって栄養価に多少の違いはありますが、ゴジベリー自体がスーパーフードの代表選手ですのであまり気にすることはありません。
お財布と相談しながら、長くつきあえる商品を選んでいきましょう。